外壁塗装の際には足場を設置するのが一般的ですが、隣家との距離によっては足場設置が難しいケースもあります。狭小地の足場設置にはさまざまな対処法があるため、まずは業者に相談してみるのがおすすめです。今回は、足場の必要性や設置するための条件、建物の距離が近い場合の足場の設置方法や業者選びのポイントについて詳しく解説します。
足場を組むのが一般的
外壁塗装工事を行う際には、足場を設置してから施工を始めるのが一般的です。ここでは足場の必要性と、無理なく設置できる条件について解説します。
外壁塗装では足場が必要
外壁塗装は建物の上部にも施すものであるため、基本的には足場を組んで作業を行います。足場を組むと単純に高所の作業がしやすいことに加え、塗装の効率やクオリティが上がる効果も期待できます。また、ただ足場を組めばよいというわけではなく、足場自体の質にもこだわることが重要です。質のよい足場は安全性に優れており、塗装作業も進めやすくなります。外壁塗装を行う際は、足場の設置が不可欠でしょう。
足場を立てるための条件
作業しやすい足場を立てるには、外壁から約60~70cmのスペースが必要です。一般的に理想とされている足場の幅は60cmほどですが、実際にはその足場を組み立てるためのスペースも確保しなければならないため、スムーズに足場を設置するには約70cmの距離が必要となります。
また、足場が風によって動いてしまった場合、隣家からの距離が充分でないと、隣家に傷をつけてしまう可能性もあります。作業効率を考えた理想の足場を組むためだけでなく、隣家に迷惑をかけないという意味でも、70cmほどのスペースを確保できるのが理想的です。
足場を組むことができないときの対処法
充分なスペースの確保が難しく足場を組めない場合には、どのような対処方法があるのでしょうか。以下では、足場を組めないときの対処法について解説します。
狭小地専用の足場もある
先述の通り、足場を組む際の理想のスペースは70cmほどです。しかし、30cmほどの幅を確保できれば、狭小地専用の足場を設置できます。ただし、一般的な足場の踏み板が幅40cmほどであるのに対し、狭小地用の場合は15cmや25cmの踏み板が使用されます。
隣家にお願いする
自宅のスペースのみでは足場の設置が難しい場合、隣家のスペースを借りるという方法も一般的です。基本的には事情を説明してお願いすれば問題なく使用を許可してもらえるケースがほとんどですが、日頃からよい関係を築いておいたり「来月から外壁塗装をすることになって…」と事前に相談しておいたりするのがスムーズに交渉を進めるコツとなります。隣家のスペースを借りる場合は業者から説明を行いますが、家主からもしっかりと挨拶とお願いをすることが必要です。
単管足場を利用する
単管足場とは、昔から狭小地に組み立てる足場として利用されてきたもので、踏み板の代わりにパイプを設置する方法です。作業時はパイプに足を乗せて塗装することになるため非常に滑りやすく、安全面にも細心の注意を払う必要があります。
足場なしで工事する可能性も
足場なしでの工事を無足場工法と呼びます。無足場工法は、建物の屋上から作業員が命綱をくくりつけた状態で作業を行う方法であり、塗装のクオリティと安全性の両方にこだわって作業するには、それなりの経験値が必要です。慣れていればスピーディーに塗装を終えられるなど、無足場工法ならではのメリットもあります。
環境に合った提案ができる業者を選ぼう
外壁塗装工事には、同じ事例は1つとしてありません。足場を設置するためのスペースが充分に取れていれば問題ないものの、そうではないケースも数多くあります。また、狭小地用の足場を設置するほうがスムーズな例もあれば、隣家との交渉でスペースを借りるほうがよい例もあるでしょう。
大切なのは、それぞれのケースに最適な提案ができるスキルを持った業者を見つけることです。ホームページで施工事例を見られる業者もあるため、依頼前に確認してみるのもよいですね。
まとめ
今回は、外壁塗装の際の足場の必要性や条件、足場を組むスペースが取れない場合の対処法について詳しく解説しました。足場設置には通常60~70cmほどのスペースが必要となりますが、充分なスペースが確保できない場合でも、狭小地用の足場を設置したり、隣家のスペースを借りたりするといった対処法があります。自宅の外壁塗装にはどの対処法が合っているのかを業者に相談し、最適な方法で修繕を行いましょう。外壁塗装工事を検討している人は、今回の記事を参考にしてみてください!