ナノテク塗料は、環境に優しく、機能性の高い塗料として近ごろ注目を集めています。「地球温暖化防止に貢献したい」「お手入れに手間がかからない塗料を探している」という人は、ナノテク塗料を検討してはいかがでしょうか。この記事では、ナノテク塗料の特徴やメリット・デメリット、使用する際の注意点などを紹介します。
ナノテク塗料とは?
従来の塗料は、シリコンやウレタンなどの樹脂に、顔料や溶液を混ぜ込んでいます。これらの樹脂系塗料は、比較的安価で施工もしやすいことから、長年多くの外壁塗装で使用されてきました。しかし、樹脂塗料は、製造や廃棄の過程で多くの二酸化炭素が発生し、地球温暖化を促進させる側面もあります。水溶性の塗料など、環境に優しい製品も発売されているものの、成分の大幅な改善は難しいといわれていました。
一方、ナノテク塗料は、最新のナノテクノロジー技術によって、二酸化炭素排出の原因となる樹脂を、従来の5分の1ほどまで削減。ナノレベルの微粒子から構成されており、ほかの塗料よりも環境に配慮した方法で生産されています。まだまだ施工実績は少なく珍しい塗料ですが、地球に優しいエコ塗料として、近ごろ注目を集めています。
ナノテク塗料を使用するメリット
ナノテク塗料は、最新技術によって開発された新しい塗料です。二酸化炭素の排出を抑え、地球温暖化を防ぐ効果がありますが、これ以外にもほかの塗料にはない機能性をたくさん併せ持っているのです。ナノテク塗料は防汚性に優れており、塗膜に付いた汚れを雨で自然に落とすセルフクリーニング機能があります。カビや苔、藻などの発生を防ぐため、お手入れがしにくい日陰の壁や、北側の壁でも快適に使用できるでしょう。雨や紫外線に強く、色あせしにくい特徴もあり、外壁のメンテナンスサイクルを短くしたい人や、建物の美観を長期間保ちたい人にもおすすめです。
また、ナノテク塗料はホルムアルデヒドの抑制効果があります。住宅や家具の成分によって、咳やめまいなどが起こる「シックハウス症候群」で悩んでいる人は、ナノテク塗料を使用すると症状が緩和する可能性も。小さい子どもがいる家庭や、アレルギー体質の家族がいる場合なども、ナノテク塗料の効果を実感できるでしょう。工事中に刺激臭が発生することもないので、住宅が密集している地域や住宅の間が狭い都心などでも、近隣に迷惑がかかりません。
ナノテク塗料を使用するデメリット
ナノテク塗料のデメリットは、ほかの樹脂塗料に比べて価格が高いことです。通常のシリコン塗料などと比べると、1.5〜2倍程度の費用がかかるので、初期費用を安く抑えたい人にとっては少々割高に感じるかもしれません。また、ナノテク塗料の耐用年数は10〜15年ほどで、シリコン塗料と同程度。費用が高いからといって、大幅に耐久性が高まるわけでないので、機能性と費用のバランスを見て導入を検討しましょう。
加えて、ナノテク塗料はまだまだ全体の施工数が少なく、扱っている業者が少ないデメリットもあります。塗料は、どの種類も正しい施工方法が決まっており、手順が異なると本来の効果を発揮しません。ナノテク塗料での施工を検討している人は、これまでナノテク塗料での施工実績はあるか、施工の評判はどうかなどを、をあらかじめ確認しておくと安心です。
ナノテク塗料は、ナノテクノロジーの技術によって開発された新しい塗料です。二酸化炭素の発生を抑えてくれるため、地球に優しいエコ塗料として人気を集めています。また、セルフクリーニング機能や有害物質の抑制機能など、ほかとは違う独自の機能を持つメリットも。初期費用は少々割高ですが、上手に活用すれば、ワンランク上の快適な住まいが作れるでしょう。ナノテク塗料を扱っていない業者や、実績が少ない業者もあるため、業者を選ぶときはあらかじめ得意な施工や評判などを調べておくと安心です。