機能性に優れ、ワンランク上の住宅を目指せるセラミック塗料。外壁・屋根リフォームを検討する際、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。この記事では、施工の方法やメリット・デメリットなどに触れながら、セラミック塗料の特徴について紹介します。これから外壁・屋根リフォームを行う人は、ぜひ参考にしてください。
セラミック塗料とは?
セラミック塗料とは、シリコンやウレタン、フッ素などの樹脂塗料にセラミック原料を混ぜ込んだ塗料の総称です。セラミック塗料の特徴は、陶磁器やガラス、天然石、セラミックビースなど、用いるセラミックの種類によって期待できる効果が変わることです。例えば、セラミック性の微粒子を含んだものは断熱・遮熱性が高く、ガラスなどの無機物を含んだものは防汚性に優れています。
このように、セラミック塗料は商品やメーカーなどによって効果の特性が異なり、セラミック塗料の全てが、断熱性や遮音性などの効果に優れているわけではないので注意しましょう。セラミック塗料を選ぶ時は「外壁・屋根の塗り替えで遮熱効果を高めたい」「メンテナンスのしやすい外壁にしたい」など、リフォームの目的によって適切な商品を選ぶことが大切です。
セラミック塗料を用いる場合、使われる工法は主に2種類!
外壁・屋根塗装にセラミック塗料を用いる場合、主な工法は「吹き付け工法」と「ローラー工法」の2種類です。近年はローラー工法が主力ですが、仕上がりの好みや費用などによって、希望の工法を伝えることもできます。
吹き付け工法とは、専門の機械を使って塗料を吹き付ける塗装方法のことです。一度に多くの面積を塗装できるため、造りが複雑な住宅や、大きな一軒家などでも短時間で作業が行えます。人件費を削減したい場合や、なるべく早く施工を終えたい場合は吹き付け工法が適しているでしょう。塗料が周りに飛び散りやすいデメリットもあるので、近隣住宅との間が狭い場合や、植木や車をどかせない場合などは注意が必要です。
ローラー工法は、ローラーを用いて手作業で塗装する工法のことです。塗料に厚みが出やすいため、吹き付け工法よりも耐久性に優れた外壁・屋根を作れます。また、表面に凹凸模様を付けられるのも、ローラー工法ならではの特徴です。ローラーの種類によって仕上がりのデザインが異なるので、希望の意匠がある場合は、業者と相談するとよいでしょう。ローラー工法は吹き付け工法よりも作業に時間がかかるため、塗装面積の広い住宅は、費用が割高になることもあります。
外壁塗装にセラミック塗料を使うメリット・デメリット
セラミック塗料のメリットは、住宅の機能性をアップできることです。機能性塗料の中には、セラミックを含有している商品が数多く見受けられます。遮熱・断熱、遮音、メンテナンス性など、向上させたい機能がある場合は、セラミック塗料を選ぶとよいでしょう。
一方、セラミック塗料のデメリットは、初期費用が高いことです。セラミック塗料の一種である無機塗料は、一般的なシリコン塗料と比較すると平米単価は2倍ほどです。
また、同じ樹脂を用いたセラミック塗料でも、従来の樹脂塗料よりも1〜5割ほど値段が割高になります。セラミック塗料は、値段が高いからといって、必ずしも従来の樹脂塗料よりも耐久性が高いわけではありません。耐用年数の長さは、ベースとなる樹脂の種類で決まるため、機能性と耐久性のバランスを見ながら、希望に合う商品を選ぶことが大切です。
外壁・屋根塗装にセラミック塗料を上手に用いれば、気軽に住宅の機能性をアップできます。セラミック塗料は、含有するセラミックの種類によって期待できる効果が異なるため、希望のリフォームに合った商品を選ぶことが大切です。セラミック塗料の耐用年数は、ベースとなる樹脂に左右されるため、ウレタンやシリコン、フッ素など、樹脂の種類にも着目して希望に沿うものを選ぶとよいでしょう。